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第11話 最強テンポイント 昭和53年1月22日「日経新春杯」(京都芝2400)日本最強となったテンポイントは、海外への飛躍を前に日経新春杯に出走。いまでは考えられない極めて重い斤量66.5キロを背負わされ、4コーナーで悲運にも骨折。その後、苦しい闘病生活が続いたが、3月5日、午前8時40分に死亡。  年明けた昭和53年、日本最強となったテンポイントは海外に挑戦することになった。だが、有馬記念から1か月後に行われた、遠征の壮行会的意味合いの日経新春杯においてレース中に骨折し、闘病生活もむなしく永遠に帰らぬ馬になってしまったのである。  日経新春杯の事故は人災だといわれている。本来走る必要のないレースを走らされ、しかも66.5キロという極量を背負わされたからである。そのため、テンポイントは人間の欲望の犠牲になった“悲劇の名馬”として語り継がれている。  ただ、あの有馬記念だけは、テンポイントの悲劇に結び付けて考えたくない。出生のいきさつや壮絶な死によって、必要以上にテンポイントの存在や彼の勝負が美化されてしまうのは避けられないことではあるが、あの有馬記念はそんなセンチメンタリズムや青クサイ正義感などが入り込むスキがないくらい高い次元で完結しているレースであるからだ。  テンポイントがテンポイントであり続けることができるのは、5歳(*現在の馬齢表記で4歳)秋に逞(たくま)しく成長し、トウショウボーイとともにあの凄(すさ)まじいレースを実現することができたからにほかならない。決して悲劇がテンポイントの価値を高めているわけではない。  昭和52年の有馬記念。  あれから20年近い歳月が過ぎた今(*1997年当時)でも、あのレースを中央競馬史上最高の名勝負と評する人は極めて多い。  それはあのレースのなかに、本来あるべき競馬の本質が秘められているからである。  競馬の本質とは何か? それは、冒頭でも述べたように“勝負”にほかならない。単なるタイム・トライアルではなく、相手を打ち負かして先頭でゴールインすることを競うのが競馬なのだから、姑息な駆け引きによって虚をついた勝利などより、正々堂々と渡り合った結果の勝利のほうに、より高い価値を見いだせるのは当然であろう。  テンポイントとトウショウボーイによる恐るべき有馬記念は、スタートからゴールまで意地をかけた2頭がびっしりと競いあった産物である。そのような真剣勝負が、多くのファンの血をたぎらせ、感動を呼んだのもこれまた当然のことである。  だから筆者は、大好きだったミスターシービーや、最も高い能力を持っていたと思われるナリタブライアンとは全く別の次元で、テンポイントこそ“最強”と考えている。競馬の本質が最も忠実に具象化されたレース、すなわち最高の“勝負”を実現し、それに勝ったサラブレッドであるからだ。(文中敬称略)

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パテック距離対応OK〜菊花賞 2005年10月20日(木) 6時3分 スポーツニッポン 芝コースで力強く追い切るピサノパテック  セントライト記念3着ピサノパテックは芝コースで4頭の集団調教を敢行。カーティスクリーク(4歳1000万)が先導役を務め、来週の天皇賞に出走するキングストレイル、パテック、そして厩舎の総大将ゼンノロブロイが最後方に控える形で縦1列に並んでスタート。馬なりのままゆったりとしたペースで、最後まで隊列を崩すことなく2周した。  前に馬を置いて折り合いに専念させる作戦。2周目にマークした5F73秒3、ラスト1F14秒6のタイムに「きょうは雨で馬場が悪いので“安全”なスピードで長めに乗ってもらった」と藤沢和師。「前走は掛かってしまい、道中でスタミナをロスしたが、きょうの稽古は穏やかに走っていた」と精神面の成長を評価し、3000メートルへの対応に自信をのぞかせた。  鞍上はデルタブルースで昨年の菊花賞を制した園田の名手・岩田康。師は「別世界の馬が1頭いるけど、岩田君も昨年のように乗ってくれればいい。“連覇”に期待してよ」と、その手綱さばきに期待を寄せている。 [ 10月20日 6時3分 更新 ]

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