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第3話 鮮烈なデビュー
昭和50年12月7日「阪神3歳ステークス」（阪神芝1600）（現、阪神ジュベナイルフィリーズ。当時は関西の2歳王者決定戦）初戦10馬身差、2戦目9馬身差に続けて、この3戦目も7馬身の楽勝。かの杉本清アナウンサーが、「見てくれ、この脚！ これが関西期待の星テンポイントだ！」と、絶叫した。
昭和50年、栗東の小川佐助に入厩（にゅうきゅう）したテンポイントは、早々と函館競馬場でデビューを迎えた。仕上がりは早く、調教でも抜群の動きを見せていたことから、単勝1.6倍の断然人気に押されていた。実際のレースでも、そんな期待を裏切ることなく、10馬身差のブッチ切りを演じている。勝ちタイムのほうも、58秒8（1000メートル）という当時のレコードをマークした。
3歳（*現在の馬齢表記で2歳）時のテンポイントの道のりは極めて順調なものであった。新馬戦の圧勝に始まり、2戦目のもみじ賞でも9馬身差の大差勝ち、つづく阪神3歳ステークス（現、阪神ジュベナイルフィリーズ。当時は関西の2歳王者決定戦だった）でも2着ゴールデンタテヤマ以下に7馬身差の楽勝と、すべて器の違いを鮮明に見せつけたレースであった。とくに阪神3歳ステークスは、かの杉本清アナウンサーに、
「見てくれ、この脚！ これが関西期待の星テンポイントだ！」
と、絶叫させるほど、強烈なインパクトを与えたレースであった。
しかも、テンポイントは強いだけの馬ではなかった。しなやかにたてがみをなびかせ、しなやかに躍動する栗毛（くりげ）の馬体は、芸術品の極致といえるほどの美しさを放射していたのである。さらにいえば、馬体が美しいだけでなく、勝ち方自体も実に美しかった。
強く美しいサラブレッド。
それがテンポイントであった。誰彼となく彼を“貴公子”と呼び始めたのも当然であろう。
そんな名声が、地元の関西だけでなく日本中の競馬ファンに浸透するまでには、さしたる時間を必要としなかった。年明けた昭和51年、関東初見参となった東京4歳ステークス（現、共同通信杯）では、京成杯の勝ち馬クライムカイザーを退け、続く皐月賞トライアルのスプリングステークスにも勝ち、デビュー以来無敗の5連勝を飾り、クラシックに名乗りを上げたのである。
余談だが、テンポイントという名は、
「大活躍して新聞の10ポイント活字で記事に載るような馬になってほしい」
というオーナーの願いから命名されたそうだが（注・筆者は活字のことはよくわからないが、10ポイント活字というのは、実はかなり小さな字であるらしい）、早くも3歳（*現在の馬齢表記で2歳）時にそれが実現したことになる。
ディープインパクトは４枠７番＝競馬・菊花賞
2005年10月20日（木） 15時34分 スポーツナビ
日本中央競馬会（ＪＲＡ）は２０日、第６６回菊花賞（Ｇ１、芝３０００メートル、２３日＝京都）の枠順を発表し、２１年ぶりの無敗３冠馬を目指すディープインパクト（牡３、栗東・池江泰郎）は４枠７番に入った。神戸新聞杯でディープインパクトに次ぐ２着と好走したシックスセンス（牡３、栗東・長浜博之）は６枠１１番。
[ 10月20日 17時24分 更新 ]